徳島県労働者福祉協議会では、２０２１年４月、在住外国人の意見や権利が尊重される多文化共生社会の実現と定着を図ることを目的とし、「在住外国人就労支援室」を設置し就労からキャリアアップ・定着までの切れ目のない支援体制の強化をめざしています。

関連記事

• 2020年11月18日　外国人材in徳島　県内3者アンケート【徳島新聞】（PDF）

　２００９年度より県の補助事業として、２０１４年度より委託事業として実施している定住外国人の就労・社会参加を支援する事業では、職場で通用するレベルの日本語講座をはじめ、パソコン講座や介護の資格取得講座、面接対策講座等、就職に有効な各種講座を開催し、15年間で29カ国３２６人が受講し８８人が当該年度内に就職を果たしてきました。当初は医療・介護分野への就職が大半を占めていましたが、事業の継続とともに、製造業や観光業、サービス業等へ職域も拡大していきました。

　本事業では、２０１４年７月に設置した官民協働による「定住外国人の就労・社会参加促進連絡協議会」（現　在住外国人就労・定着促進連絡協議会）をこれまでに２０回開催してＰＤＣＡサイクルを構築し、「学ぶ」「暮らす」「働く」の生活場面における効果検証・課題改善を図っていることが特筆され、全国に類を見ない取組みであることから問合せも増えています。

　２０１９年４月、改正入国管理法が施行され、農業、建設、介護など人手不足が深刻な１４業種において担い手となる外国人の受入れ制度がスタートしました。また、２０２４年６月には、「技能実習」の在留資格を廃止し、人材確保や育成を目的とした新たな在留資格「育成就労」を創設する制度が成立し、３年後の２０２７年に施行されることとなりました。
多様な分野における外国人人材の登用・育成が加速化していくなか、本事業をとおして、在住外国人が仕事や地域活動において、よりいっそう活躍できる、多様性を受入れて生かす職場や地域社会のあり方を発信していきたいと願っています。

就職支援にとどまらず、就労後のスキルアップや資格取得をも視野に入れ、「日本語能力試験」等、より就職やスキルアップに有効な資格取得のための講座を総合的に実施します。

• 王　紅霞さん（2010年度修了生）
• 田村マリフェさん（2012年度修了生）